奈良県桜井市箸中にある箸墓(はしはか)古墳は、全長約276mの前方後円墳です。
日本最古の古墳である箸墓古墳は、卑弥呼の墓と言われています。
卑弥呼と言えば、神のお告げを聞いて邪馬台国を治めていた謎多き人物です。
日本には卑弥呼に関する文献が残っておらず、唯一「魏志倭人伝」という中国の歴史書にのみ記述があります。
しかし、不完全な情報が多く卑弥呼の治めていた邪馬台国も、実はどこにあるのか分かっていないそうで、更に謎は深まるばかりです。
その頃の古墳時代は、土器を作り食材の保存や、煮炊きに使用していました。
土器は釉薬(ゆうやく)を塗らずに焼き固める、素焼きの方法で作られていました。
素焼きで作られた器は、表面に無数の穴が開いて水を入れておくと、表面の穴から少しずつ水が漏れ、染み出していきます。
染み出た水が蒸発する際に、器の温度が下がり、中の水も冷やされるので、食材の保存等にも使われていました。
中の物を冷やす目的では有効活用される土器の穴ですが、煮炊きをする時はどうしていたのでしょうか。
煮ると水漏れして、中の水分が減ったり、気化熱で冷えてしまうのではないかと不思議に思いませんか?